二階堂ふみが撮る「ひと」、「世界」。

二階堂ふみが撮る「ひと」、「世界」。

デザイナーの菅原がプライベートで交流ある、二階堂ふみさんをフォトグラファーとして迎えた今回の企画。
撮影場所は、大阪農林会館に9月にOPENしたLORO/1117の大阪直営店。

菅原が被写体となり、こだわりの内装や農林会館の建物を二階堂ふみさんと一緒に廻りながら撮影をしました。


1117:大阪店グランドオープンおつかれさまでした。
まずは、直営店待望の2店舗目ということで、デザイナー菅原さんのこだわりや想いの部分を聞いていきたいのと、、、
今回、二階堂ふみさんにフォトグラファーとしてご参加いただき、店舗の内装や建物を撮影いただいたんですよね!?

その素敵な撮影についてもぜひ詳しくお話伺っていきたいと思いますので、早速よろしくお願いします!

まずはお店のご紹介からということで、大阪店がどういうお店なのか教えてください。

菅原:3~4年前から大阪農林会館という存在を知っていました。歴史ある建物で素敵だなと思うのと同時に、テナントとして入れたらいいなと頭の中でひそかに構想はしていました。

1117:その構想をあたためていたという感じですね。ちなみに大阪農林会館を選んだ一番の決定打は?

菅原:シンプルに建物が素敵だったというのが理由ではあって。それと今は建築にあまりお金をかけすぎずに、建物をつくっている印象があるけど、昔は金銭的・精神的にも余裕があったから、そういった部分が建物にも反映しているのが魅力的だなと思う部分ではあります。

大量生産ではなく、ひとつひとつの建物を丁寧に作っている印象。

だから、農林会館のように約90何年前の建物もきれいに残っている。
改めて“丁寧なものは残る”みたいなところは、単純にジュエリーと連動するなと思っていました。




1117:そして、その大阪店を今回二階堂ふみさんに撮影していただきましたが、二階堂さんに依頼した理由や、裏側のストーリーとか聞きたいです!

菅原:私が結構前にふみちゃんの写真集を購入したことがきっかけで、交流が始まった感じです。
その写真集で見たふみちゃんの写真は、あたたかいけど少し反抗心を感じたり、意志の強さだったりを感じるような写真が多かった印象でした。

10代20代からお仕事をされているからなのかもしれないけど、自分の軸が決まっていることはすごいことだなと思っていて。
信念を持ってブレないふみちゃんが改めて素敵だなと、惹かれました。

1117:そういったふみさんへの想いがあって、今回実現した撮影だったんですね。

菅原:ブランドを深く見せるための撮影での表現と、場所を見せる表現は、もう少しあたたかさや人情味が表せたらいいなと思っていて、その時に頭に思い浮かんだのがふみちゃんだったので、この機会にぜひお願いしたいなと思ってご相談しました。




1117:撮影を振り返ってみて、いかがでしたか?

菅原:まず撮影の前に、ざっくばらんに色んな話をしたんです。最近の近況報告とか。
そこで話していても、自分の軸をしっかりと持ちつつもフラットな目線を忘れずにいる姿勢が変わらず素敵だなって。
撮影が始まってからも、そんな部分が垣間見えたりして私自身もリラックスして撮影に参加できました。

1117:撮影中はどんな話をしたんですか?

菅原:館内スタッフの方が農林会館の歴史などを説明してくださったのですが、ふみちゃんは色んなことに博識で建物のデザインのディテールについて会話しながら、撮影していました。
プロの方に対して、何事も突き詰めないと失礼だからという思いが撮影しながらも感じることが多くて。

それであっても、フラットな空気感で緊張させないところが魅力的だなと撮影しながら思っていました。

1117:今回の撮影で、ふみさんの想いを感じた瞬間はありますか?

菅原:ふみちゃんのやさしさが感じられる写真ばかりだと思います。
それに、きれいに撮る。取り繕う。みたいなことを感じなかったから、ふみちゃんらしさがあって素敵だなって思いました。
かわいく撮らなきゃとか、きれいに、おしゃれに、って思ってしまいがちだけどふみちゃんは、視野が広いから細かい気づきにフォーカスして、ふみちゃんのフィルターを通して素敵に撮影してくださったので仕上がりを見て、とても嬉しかったです。

1117:今回、撮影していただいた中でも特に印象的な写真はありますか?

菅原:自分が見ている景色と違っていて、こういう風に切り取るんだという発見があった写真が、農林会館の正面階段での写真です。
すごくロマンティックに見えて、素敵な一枚だなって。そういう目線があるんだと気づきにもなりました。



1117:次にやってみたい撮影はありますか?

菅原:ふみちゃんが話していたことで、私も深く共感したことがあったのですが、SNSが発達して、リアルとソーシャルの乖離がどんどん進んでいる中で、現実世界でしか出会えないヒトやモノとSNS上で出会うヒトやモノは、自分から情報をとりに行くから“偶然の産物”みたいなことが起きにくくなっているように感じてて。
現実世界ってハプニングが起きるから、行ってみてこんな素敵なものがあったんだっていう発見がある。
アナログだけど行ってみたいかもと思えるような動画撮影とかは挑戦してみたいなと思っています。
SNSのソーシャルな世界からアナログな現実世界につながる動画撮影などもしてみたいな。

1117:来年でブランドを立ち上げて10周年になりますが、改めてブランドとしてどういうことを大事にしていきたいですか?

菅原:今一度、原点に返ることは大切だなと思っています。
ふみちゃんとも価値って何だろう?みたいな結構深い話もしていて。
自分が作ったもの以上の価値をつけていないかと立ち返って自問自答しながらブランドづくりをしていきたいなと思っています。

なので今回の撮影は10周年に向けて、良きタイミングでふみちゃんと一緒に取り組むことができたのでとても感謝しています。

1117:これからも菅原さんらしく、ひとつひとつ丁寧にってことですね。

菅原:はい(笑) あくまでもフラットに、そして自分がいいと思ったものだけをつくっていくべきだなと思っています。

2024.10.12
2024.9 LORO大阪店OPEN

2024.9 LORO大阪店OPEN

東京、青山に店舗を構え5年。
時代の潮流の速さに少し戸惑いながらも、ジュエリーという繊細なプロダクトと日々対話を重ね、私たちなりに一歩ずつを大切に歩んでまいりました。 そして今秋、私たちのまた新たな一歩として二つ目の店舗をオープンします。

 

 

拠点としたのは大阪の南船場にある農林会館。 登録有形文化財にも指定された1930年施行の建物内に誕生する本ストアの設計は、青山店も手掛けた建築家の二俣公一氏に依頼しました。
ディレクター菅原美裕の「心の中」をコンセプトに掲げ、歴史ある近代建築への敬意を払い、この土地の文化や建物との共存を大切にしながら「LORO」と「1117」両者の世界観が調和された新しい空間をつくりました。

外から店内を覗いても商品を直視することは難しく、ジュエリーショップとは一見想像し難い凛とした静かなファサード。 あえて既成観念を持たずに空間にお招きし、「ニュートラル」な気持ちでジュエリーと向き合っていただきたいという2つのブランドのコンセプトにも通ずる想いを込めました。

 



緊張感のあるエントランスからは一転、店内には松の木を使った5mの大きなテーブルが佇み、木の温もりによる安心感を感じながら非日常的な体験へといざないます。 店内を2つに間仕切る中央の大きなガラスの壁は、「踏み入れる」という動作に意味を持たせ、情景が変わるそれぞれの空間へとそっと背中を押してくれる役割を担っています。



青山店同様、ここを訪れるお客様が、高揚感の中にもどこか安らぎを感じながらジュエリーを選び、また改めてポジティブな気持ちで日常に戻れるような場所に育てていきたいと思います。



大阪府大阪市中央区南船場3丁目2-6 大阪農林会館102
#1F Osaka Norinkaikan 3-2-6 Minamisenba Chuo-ku Osaka-shi Osaka

2024.09.28
今年1年で作ってよかったリング

今年1年で作ってよかったリング

こんにちは。


デザイナーの菅原です。
1117のブログはつい更新が止まってしまいます。
(作業するのと、文章を書くことは全く脳の使い方が違い、苦手です。)



面白く書いていきたいと思います。(えっ
よろしくお願いいたします。


題材にもある1番作ってよかったリング。
は、BN リングです。


竹シリーズに続き、日本らしいリングがつくりたいという気持ちが強く
考えたリングです。


2本のラインを支える3本の縦ラインは、煩悩の思想からきた感情の部分より
抜粋したものです。


年越しの除夜の鐘は、煩悩の数だけ(108回)
と言われていますが、煩悩のベースになっている感情の部分
好、悪、(嫌)、平(普通⇦個人的な解釈の言葉です)


に注目してみました。


パートナーや、他人に対して、
この人が好きだなーと思う瞬間と、とにかく嫌い、という瞬間
特にどちらでもないという瞬間。

長くいればいるほど、その感情を経験すること。。ありませんか?
(なかったら申し訳ないです。)


この3つの感情、長い人生には欠かせない感情であり、
とても大切な感情(人間らしくて)と考えていまして



長い人生(2本ライン)
をこの3つの感情で支える形で、人生長いのでいろんな感情を経験しますよね。と思い、
長く人生を共に歩んで欲しいリングとして表現してみました。


なんだか、思想がつよいリング。


のような書き方になってしまいましたが、
気軽にK18の地金を楽しんで頂ければ嬉しいです。


面白く書くつもりが真面目な内容になってしまいました。



言葉足らずな部分もありますが、少しでも楽しんでいただけたら幸いです。
次こそは面白く書きます。

ご興味ございましたら、お気軽に店頭もしくはお問合せくださいませ。
お客様にとって素敵なアイテムが見つかりますように。


ご覧いただきありがとうございました。

デザイナー 菅原

2024.06.17